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我楽多の日々

管理人の趣味の世界炸裂なそんな感じ。 好きなものを好きと叫んだり 趣味をダラーンと綴ったり。 そんな感じの雰囲気です。

   
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2話

下界の人たちがクリスマスだと騒いでいる頃、天界でもある意味騒いでいる人もいました。

もちろん、あの天使くんと悪魔ちゃんです。

「あんたねぇ、今日はあんたたちのとこのトップの特別な日でしょうが!そんな日くらい、仕事しなさいよ!」
そして、必死に天使くんの足首を引っ張ります。

「だからね、君とはもっとじっくりゆっくり僕の仕事についての話をするべきなんだと思うよ、うん」
「見守るのも仕事なのよね、それはもういいのよ!こんなイベントの日くらい下に降りて奇跡でもなんでも起こしてきなさいよ!」
「いやぁ、だって奇跡起こせるのって神様か大天使様か人間自身だけだし」
「気合いとやる気を見せなさいよって言ってるの!!」

クリスマス。
下ではいろんなイルミネーションで夜を綺麗に彩っています。
こんな雰囲気では、悪魔ちゃんたちもなかなか仕事につけません。

「正直にいってもいい?」
「なによ?」
天使くんが急に真面目な顔になったので、一旦悪魔ちゃんはその足を離してあげました。
「神様、つまり、とある宗教上のトップの生誕の日なわけなんだけど、あ、もちろん正確には違うけどね」
「もういいわよ、で?」
「上司の誕生日を祝うならともかく、なんでそれにあやかって僕たちが奇跡起こしてまわんなきゃいけないのさ」
「もうあんた一回マジで堕天しろ」

とりあえずもう一度足だけつかむ。
「わわ、ちょっと、ここからが大事なんだって!」
「なによ?」
「僕が執拗に下界に行きたがらない理由だよ」
ちょっと興味があったので、悪魔ちゃんはとりあえず足を掴んだ手の力を緩める。
「で?」
「ここって、天国だから常春の季節じゃん?」
「そうね、地獄とは大違いね」
「それで、下界はいま、クリスマス真っ盛り、つまり12月じゃないか?」
「そうね、当たり前のことだわ」
「つまりね、寒くて僕とてもじゃないけど耐えられな・・・いいいいいい!!ちょちょっちょ!」
悪魔ちゃんは今度こそ問答無用で引っ張りました。

「あんたねー!あne.jpgんたみたいな天使初めて見たわよ!ていうかよく本当に堕天しないわよねぇ!!」
「そういう君だって、そういう僕に働けとか善意活動してたら昇天するよ!いいことかもね!」
「うっさい!私は自分の目的のために動いてるから良いの!あんたは他人のために動け!!」
「いいじゃないか!今日はクリスマスなんだからサンタが働くって!」
「マジで堕天しろ!!」


そんな感じで天界は本日も平和なようです。

メリークリスマス



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1話

ここは天界天使たちのお家
だらだらと天使くんが雲の端から下界を見つめていると
困っている人を発見しました。
さらに、悲しんでいる人も発見しました。

最近の世の中はつらいことが多すぎる
と天使くんは思いました。

だけど、彼は腰を上げるようなことはせず
そのままただただ下を見つめているだけです。

「働きに行きなさいよっ!!」

そのままだらだらしていると、雲の隙間から
ツンデレな悪魔
悪魔ちゃんが現れました。

なぜか肩を震わせ天使くんをにらんでいます。
「やぁ、悪魔ちゃんこんにちは」
「こんにちは……じゃなぁいっ!!あんた、さっさと働きなさいよ!」
働くということは、人間を善のほうへと導くことです。
そうなると、仕事敵の悪魔ちゃんのほうが困るはずですが。

ちなみに、本来なら天界に悪魔がいるなんて
なかなかできることじゃありませんが
ここの担当はこの天使くんなので悪魔ちゃんは端くらいならいられるのです。

「僕の仕事は、人間をいいほうに導くことだよ」
「そうね、それはしっているわ。だから、さっさと下で苦しんでいる人を助けなさいよ」
「だから助けることが仕事じゃない」
この天使はとにかく仕事熱心という言葉とはほとほと縁がないのである。

「じゃあ、ほっておくというの?堕天するわよ!?」
それこそ、悪魔ちゃんが本来の目的だったはずなのだけれど
「そうでもない。堕天というのはつまり天の意志や行いにそむくことだ」
「見捨てるのは天の意志なわけ?」
「そういう場合もない訳じゃない。ノアの箱舟のようにね。でも今回は違う」
「つまり?」




「つまりね、見守ることも人間を成長させるのには必要なことなんだ。今回は見守っているということで、僕はちゃんと仕事をしていることになる」
「悪魔はノルマ制で大変だって言うのに、あんたたち天使は本当に適当よね!!」
だからこそ、この世の中で不穏なニュースが絶えないのかもしれない。

悪魔ちゃんが至極まともな突っ込みを入れても天使くんはまったく意に介さずそのまま口笛を吹きそうなリラックスムードのまま下界を見つめる。

「僕が思うに、下界のひとたちも、君たちも、もうすこしカルシウムと癒しが必要なんじゃないかな?」
「いいからっ!働きなさいよっ!」

悪魔ちゃんは今にもとびかからん勢いで天使くんに怒鳴ります。
「なんでそんなに君は僕に仕事をさせようとするの?もしかして、下界で僕とお話したいとか?」
「んなっ!」
その天使くんの一言はまさに悪魔ちゃんの望みだったので、思わずどもリます。

天界だとさすがに長時間いると体に負荷がかかるので、下界でのんびりしたかったのです。

「べ、べべつに、そんなんじゃないんだから!」
みるみるうちに顔を真っ赤にした悪魔ちゃんは、その背中の羽をばさっと大きく広げて
「そんなんじゃっないんだからぁ!!」
と叫んで飛んで言っちゃいました。

「彼女も元気だなぁ」
天使くんはそう呟いて彼女の飛んでいった方向をただボーっと見つめました。

今日も天界は平和の様です。

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